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東横イン リブランディングデザイン ( ⽻⽥空港2 店)

東京 / 2023 / ホテル改修

これまでビジネスホテルのスタンダードを築いた東横インが、コロナを機に、新しい時代のビジネスホテルとして生まれ変わる必要性を感じ、創業以来初のリブランディングを行った。全国300以上の店舗数を活かして「全国ネットワークの基地ホテル」というコンセプトを掲げ、それを体現する空間のデザインをALA INC.が担当し、その第一弾として羽田空港店をリニューアルした。
“基地”とは子どものころに集った秘密基地のような安心でわくわくする場所のことで、仕事や遊びなど様々な目的に向かう人々にとってそんな場所をホテルとして創ることを目指した。
1階ロビー・朝食スペースでは、PCを開いて仕事をしたり、コーヒーを飲みながら旅程を話し合ったりと、滞在時間に応じて思い思いに自分の“基地”を選べるように、空間の焦点となる多機能のアイランド型家具を配置した。そこに東横インのアート助成を活かしたギャラリ―機能をミックスして、ゆったりとした時間軸を加えている。
その多様な“基地”たちを「送り出す天井」と呼ぶ、外に向かって開く天井でおおらかに包んだ。「送り出す天井」は照明変化によってチェックイン時には、暖かみのある色に染まり、“おかえりなさい”をやさしく表現し、朝は爽やかな白い姿に変わって、“いってらっしゃい”と心地良く送り出す。
客室はよりパーソナルな“基地”として、これまで形式的に空間を占めていた家具・照明・備品を見直し、コンパクトな空間ながら、宿泊客が自由に部屋を使いこなす余白をつくった。
空港や大きな鉄道駅のプラットフォームや待合室のように、これから外に出ようとする人達のわくわくする空間が全国に広がれば、もっと旅とビジネスホテルが楽しくなると東横インと一緒に考えながらデザインした。

 

画像©2023 Masao Nishikawa